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【レポート】特別展「セラミック・レゾナンス」で「おしゃべりびより」を開催しました

目次

10月12日(月祝)、特別展「セラミック・レゾナンス」の作品の感想をシェアしあう会「おしゃべりびより」を開催しました。おしゃべりびよりは、芸術を真ん中に自由に語り合うプログラムです。当日のようすをレポートします!

今回は備前市内外から7名が参加されました。自己紹介と流れの説明のあと、2チームに分かれて作品の前で対話型鑑賞を実践。チームごとに同じ作品を鑑賞しながら、かたちや素材から受ける印象を自由に語り合いました。

その後は、担当学芸員から特別展「セラミック・レゾナンス」の展示解説を聞いて、自由鑑賞タイムがスタート。ワークシートを用いながら、それぞれが「気になる作品」を2点選びました。

おしゃべりのようすをチラ見せ!

自由鑑賞のあとは、ラウンジでカフェのドリンクを味わいながらおしゃべりタイム。当日、皆さんがどんなおしゃべりを楽しんだのか、どんなふうに鑑賞を深めたのか、対話の一部をご紹介します!

向こうがわってどっち?

森本仁《景》2025年

K.Mさん「私が気になった作品は森本仁さんの《景》。展示室1の入口に、あるべくしてある“門”のようだと感じました。上部は備前焼の重厚感がありながら、下部には木が使われていて懐かしさと親しみやすさがあります。

穴を覗くと向こうには山田由起子さんの作品が見えて、作品名を見てみると《向こうがわ》。関係性に気づいた瞬間、共鳴が感じられました!」

一堂「たしかに!」

そんな山田由起子さんの《向こうがわ》が気になったという方もいました。

山田由起子《向こうがわ》2026年

Tさん「尖ったかたちの作品だと思って近づくと、先端に小さく丸いものがあり心を掴まれました。大きなものと小さなものの対比が美しくもあり、かわいくもあり、不思議な感覚に。小さな丸があることで、全体が大きな生きもののようにも見えました。例えるなら、くじらに止まっている鳥のような」

Sさん「真っ黒で重そうで怖い印象だったので、Tさんの“大きな生きもの”という感想は、自分にはなかった視点で驚きました。私は丸い部分は光源に見えて、上から下に光が広がっているスポットライトのようなかたちだと思ったんです。でも、なぜ黒色なのだろうと不思議には感じました」

Tさん「光源という見方はなかったので、なるほどと感じました!」

Kさん「丸い部分をとったら、どうなるんだろう?空洞だったら何が入っているんだろう?と気になります。あと“向こうがわ”ってどっちなんだろう?」

Tさん「私は上に向かって、小さな丸い部分が向こうがわを指しているように見えていました。けれど、光源という感想を聞いて、小さな丸い部分から下に向かっているようにも見えます。見る人によって“向こうがわ”がどちらなのか、変化するのがおもしろいです!」

技法でみたり、物語を想像したり

宮本果林《たゆたえども沈まず》2026年

Mさん「僕が気になったのは宮本果林さんの《たゆたえども沈まず》です。作品の造形と、ヒビの間の釉薬が良い。このヒビはどのように作られたのか、すごく関心があります」

Uさん「僕は今にも動き出しそうな躍動感のあるポーズから、生きることへの力強さを感じました。ヒビの中の光沢は皮膚の下の肉を思わせ、ヒビ割れは生きることに伴う痛みのようにも見えます。けれど、動物の顔を見ると痛みによる苦しみよりも、みなぎる自信が感じられました」

Mさん「僕はどうしても技法が気になってしまうから、自分にはない視点。同じ作品でも全然見方が違うんですね!」

儚さと力強さが共存する

茅野ありさ《抑圧などいらない》2022-2023年

Sさん「茅野ありささんの《抑圧などいらない》が気になりました。薄くひだになった部分は、女性の抑圧に対する怒りの炎にも見えたけれど、掴んだら潰れてしまいそうな枯れ葉やカーネーションのようにも見えました。強さと儚さのアンバランスさが素敵です」

Tさん「私はこの作品のメッセージ性の強さに圧倒されて、エネルギーを感じていました。だから儚さという感想は新しい視点でした」

Sさん「この作品はサイズもかたちもさまざまでした。目につくのは大きい作品だったんですけど、大きい方がより強く、小さい作品の方が儚さを感じました」

Kさん「私は《抑圧などいらない》の近くに、静けさをまとった竹中健次さんの作品が展示されていたので、同じ空間にある作品同士の対比も面白いと感じました」

自分とは異なる視点の感想を聞くことで、新しい発見があったり、改めて自分の心が動くポイントを理解したりと、対話しながら鑑賞する楽しさを感じていただけました。また、「展示会は作家さんごとの個性が現れていて、陶芸の幅広さを感じました」という感想も!「セラミック・レゾナンス」展のおもしろさを見つける時間にもなりました。

次回は12月5日(土)に開催!

「セラミック・レゾナンス」展での、おしゃべりびよりは12月5日(土)にも開催します。知識は必要ないので、自由で開かれた対話によって鑑賞を深めてみませんか?皆さまのご参加をお待ちしています!

申込みはこちら

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