Bizen City Museum of Art

備前市美術館

2025年 7月12日

GRAND OPEN

2025年7月12日開館

新たな文化芸術創造の場を育むためわたしたちが大切にしたいつのこと

The Five Things We Want to Think, Talk, and Make Real with You.

1.

まちに開かれた公園のような美術館であること

備前焼の伝統と発展が息づく街並みと一体化した文化的空間として、誰もが気軽に訪れ、さまざまな出会いや体験を楽しめる、公園のような美術館をめざす。

2.

共につくる参画交流型の美術館であること

国内外の団体と連携したプログラムやアウトリーチで、文化芸術を通じた学び・交流・協働の場を生み出す。ゆたかな心と感性を育み、新たな才能や可能性と出会うきっかけを創出する。

3.

子どもたちと共に成長する美術館であること

未来の文化を創り出す子どもたちが、見て、触れて、体験できる環境をつくり、子どもたちと共に美術館も成長し、時代を超えて進化し続ける。

4.

地域の文化を世界に開く美術館であること

備前が誇る「備前焼」をはじめとしたまちに息づく文化を、情報発信、調査研究、人材育成など、さまざまな形で世界に向けて発信する。

5.

世界の文化と共に生きる美術館であること

世界の文化とその背景にある人の営みとの出合いを創出し、文化芸術が持つ多様な価値をまち・人・文化に広め、未来の創造への橋渡しを行う。

Message

開館に向けてのメッセージ

現代の美術、工芸を取り巻く環境は、20世紀から21世紀への移行期において大きく変化してきました。
日本の陶芸界も例外ではありません。

備前市美術館は、こうした新しい動向を捉え、備前焼を中心とした現代陶芸の振興はもとより、世界の現代美術、建築、デザインなど幅広い分野を紹介することで、地域文化の活性化に貢献したいと考えています。

備前市が誇る現代陶芸の魅力を国内外に発信する新たな拠点としてだけでなく、アートのプログラム体験や、茶室を設けるなど様々な新しい可能性を取り入れ、皆様に愛される美術館を目指します。

そして、この美術館から、世界に羽ばたく新たな備前の陶芸家が育つことを願っています。

備前市美術館館長 金子賢治
About Architecture

建築について

「素の美」を体現する建築

備前市美術館の建築は「素の美」をテーマに設計しました。素材そのものの飾らない美しさを愛する心は、日本の美意識の一つであり、土と炎の力で美を表現する備前焼の精神にも通じるものです。

風は風の教えるままに、石は石の語るままに

空間デザインの基本コンセプトは「風は風の教えるままに、石は石の語るままに」。作品の美しさが際立つモノトーンを基調とした、地域の自然が育んだ素材を用いた空間が私たちを迎えます。特に象徴的なのがエントランスホールです。瀬戸内海の波を想起させる自然石と南壁の水磨きの黒御影石が、館内に流れる穏やかで静かな時間の序奏を感じさせます。

「土地の記憶」と「人」が交わる場所

美術館の南の窓からは特別史跡「南大窯跡」を抱く山々、北の窓からは旧山陽道の街並みが見渡せます。土地の歴史と記憶が南北に連なる景観に合わせて、建物の南側に展示エリア、北側にまちと繋がる開放的エリアを配置しました。また、まちや駅との間に自然な人流が生まれるよう、美術館前を走る国道やJR赤穂線に沿って主要道線を東西に設計しました。

備前焼の魅力を世界に向けて発信する拠点として

800年の歴史を持つ備前焼の里・備前。そこに新たに誕生した備前市美術館は「備前焼の魅力を世界に伝える、創造と発信の拠点」という役割を担っています。館内には、備前焼の美しさを最大限きわだたせるための展示設備、空間、照明を備え、やわらかな自然光を活かした展示も可能です。

(建築設計:櫻井潔/ETHNOS)
Facilities

館内施設について

2階「展示室」では年間数回の企画展を行い、国内外の多彩な文化芸術を紹介します。1階「講堂」では講演やワークショップなどの関連プログラムを実施し、「歴史展示室」では郷土資料の展示を行い、備前焼の歴史を紹介します。また、年齢経験を問わず全ての人に開かれた自由な表現の場「展示室0」や、いつでも気軽に訪れて寛げる「ミュージアムショップ」「カフェ」、屋上庭園を望む「ラウンジ」「茶室」もご利用いただけます。